証券会社の闇を明かす

刷り続ける…灰になるまで…

証券会社の相場予測は、どうして強気なのか?

強気の予測にだまされるな

株式評論家や証券会社の調査マン、投資顧問会社のファンドマネジャーなどが、テレビ番組に出演して、今後の相場見通しや有望株などについて語っていることがよくありますよね。私はそれの番組を見ていて、予想の仕方や有望株の選び方に、ある傾向が存在することに気づきました。

相場見通しについては、強気の人と弱気の人がいます。強気の代表格といえば、証券会社の営業マンや調査マンです。証券会社の人が、弱気なことを言っていては、顧客が株式を買ってくれなくなるため、株式を売るために強気にならざるをえないのです。特に日本の証券会社では、弱気の見通しを語ることがタブーとされているそうです。これに対し、外資系の証券会社では、強気であるか弱気であるかにかかわらず、予想を的中させることが評価の対象になるので、弱気な発言をする証券マンを時折、見かけることがあります。

また、証券会社の幹部が勧める銘柄は、自社が積極的に推奨している銘柄であるケースが多く、機関投資家の運用責任者が勧める銘柄は、自社で大量に保有していて、値上がりしてほしいと考えている銘柄が多い、という傾向もあります。その大半は、安値からかなり値上がりしているのが一般的です。このように、一般に株式のプロと呼ばれている人たちには、それぞれの事情があるので、その事情を理解したうえで、参考にするかしないかを判断するのがよいでしょう。

営業マンとは親しくしない

私が株に関する入門書を読んでいたら、証券会社の営業マンと仲良くすることを推奨している本がありました。確かに証券会社の営業マンは、たくさんの情報を持っているので、投資のアドバイスをもらったりして、上手に活用できるかもしれません。しかし私は、営業マンと親しくするのは、あまり好ましいことではないと考えています。それは、営業マンと顧客の利害は必ずしも一致していないからです。

営業マンの一番の仕事は、手数料を稼いで自社の利益に貢献することであって、顧客を儲けさせることではありません。このため、営業マンの中には、手数料収入を上げるため、値動きの激しい銘柄を何度も売ったり買ったりすることを勧める人がいます。

営業マンと親しくなると、勧められた銘柄が好みに合わず、自分に不利になる予感があっても、断りにくくなり、お付き合いで買ってしまうことがあるかもしれません。ちゃんと自分で判断しないと、損をしたときに、営業マンに責任転嫁をすることにもなりかねません。株式投資の基本は自己責任です。自分の意思で売買するようにしましょう。

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